奈良県立ジュニアオケ・ファーストコンサートのプログラム

『アイネクライネナハトムジーク』

こどもたちにとって、何から学ぶのがよいか?音楽の基本であるモーツアルトからはじめました。古典であり、モーツァルトの代表作でもあるこの曲。オケ及び音楽の基礎をみっちり勉強しました。

一方、L.アンダーソンの曲は、おもちゃ箱をひっくり返した様な曲が多く、ジュニアオケには利発で理解力のある子が多いのですが、遊びの要素が出るまでに手を焼きました。

日を追って少しずつこどもたちから笑顔がこぼれるようになり、「先生、こうしようよ!」というアイデアが持ち込まれるまでになりました。思わずこちらが笑ってしまうシーンも多々あり、嬉しいものでした。

『ワルツィングキャット』は最後に“犬に喰われる”シーンがある、といわれています。最後、フェルマータでぴたっととまって以降がドラマティックです。そのように、これらの曲には遊びの要素が沢山あるのです。

『タイプライター』では、本物のタイプライターを使用します(本物のタイプライターを持っているオケは少なくて、こっそり某オケからお借りしています)。クラシックなもので、打楽器奏者が曲中でカチャカチャという音と共に、チーンという音も鳴らします。

『シンコペイテッド・クロック』は古時計を現す曲で、カチカチと古時計の音がします。『ベルオブザボール』はミュージカル。ミラーボールのイメージのサウンドです。ミュージカルというとバーンスタイン作曲の『ウエストサイドストーリー』が有名ですが、そういったアメリカの実に華やかな群舞__現代の大円舞曲のイメージです。

これらの曲は全て、ソロは達者でも、合わせることは初めてである子が多く、とまどいも喜びも僕と一緒に乗り越え、作り上げてきました。

今 回は、国際的に活躍するピアニストでもあり、こどもたちの音楽教育にも熱心な仲道さんをソリストに向かえることができ、一緒に共演できることを僕自身ひじょうに愉しみにしています。そして、こどもたちも彼女と共に同じステージに立てることは、なんと素晴らしいことでしょうか。きっと彼らにとって、貴重な体験になることでしょう。

来たる3月20日(火・祝)は、こどもたちの成長をあたかく見守っていただき、ご来場、御高評いただければ幸いです。

Program

・アイネクライネナハトムジーク
・4つのバイオリンとチェロのための協奏曲 ニ長調(A. ヴィヴァルディ)
・仲道祐子 ピアノソロ
・バロック風 日本の四季「春」より「花」「さくらさくら」(早川正昭)
(奈良県立ジュニアオーケストラと仲道祐子さんの共演)
・ワルツィングキャット(L.アンダーソン)
・タイプライター(L.アンダーソン)
・シンコペイテッド・クロック(L.アンダーソン)
・ベルオブザボール(L.アンダーソン)

※プログラムは予告なく変更する場合があります。